天鵞絨色のエトセトラ ~Velvet-colored Etosetra~

天鵞絨色のエトセトラ ~Velvet-colored Etosetra~

課題レポートより頑張れている気がします。

何かに向かうことが青春ってことだから 〜2023夏 静岡〜

お疲れ様です。さいがきです。18きっぷが余っていたので御朱印巡りをしてきました。元は何とか取れていたので、群馬方面や日光、都内などどの方向でもよかったのですが、前から気になっていた静岡県の三社を巡ってきました。

さて、今回は久々の始発電車でした。

 

始発電車は池袋止まりです。私個人の本音を言えば乗り換えの選択肢が多い新宿まで行って欲しいのですが、新宿まで行かれても渋谷大崎方面へ行くときは乗り換えが面倒くさい*1ので、池袋で山手線に乗り換える方が隣のホーム*2で楽なのは池袋です。皆さん的にはどっちがいいんですかね?

山手線で品川に向かいます。今思えば池袋から丸の内線で東京に出てもよかった*3のですが、まあ18旅行なのでこっちでいいです。旅程もないし。

 

早朝の品川ってうちから行くには不便ったらありゃしません。池袋から品川まで山手線を辿って移動する人って日中じゃあ少数派なんじゃないかな。有楽町乗り換えとかの方が多いのかな。俺だったらそうするな。

 

品川からは熱海行きの普通列車に乗ります。

課金しました。

汚い顔が映っていますが、グリーン車で熱海を目指します。

サンライズが通過

藤沢でサンライズを見かけました。6:58くらいの写真なのですが、サンライズは6:44には横浜を出ているはずなので遅延していますね。何があったかは全く覚えていませんが、たぶん台風関係だったと思います。知らんけど。

東海道線の朝は快晴が似合います。毎度毎度同じようなことを言いますが、ほんと晴れ渡った東海道の車窓が好きなんですよね。

雪を頂いていないのでわかりにくいですが、富士山が見えました。山梨側と静岡側で表富士だの裏富士だの言い争っていますが、神奈川側から見るのが一番きれいに見えるように感じています。私は箱根から見る富士山が一番好きです。

 

海側も勿論きれいですが、たまには山側...と思いこっちに座ったわけですが、こっちの車窓だと富士山が隠れてしまうと見どころに欠けますね。のんびりとした住宅街から徐々に住宅密度が低くなっていきます。小田原を出て暫く行くと根府川に着きます。なだらかな斜面に家が並んでいますが、関東大震災の時には地滑りで列車を巻き込んで海中まで流入した事故・災害が起こった地です。海中にはかつての車輪やホーム、レールが眠っているらしく、未だ行方が分からない人もいるそうです。ホームごと土石流に押し流されるってかなりの威力ですよね。今や絶景だとか、ラブライブの聖地だとかで取り沙汰されている根府川駅ですが、100年前にはこんなことがあったんですね。東南海地震や首都直下地震なんかの発生確率がどうのこうのという話題もありますので、気を付けたところでどうにかなる問題ではないですが、注意しておきたいですね。

 

熱海では対面乗り換え、という訳でもなかったので跨線橋を渡って静岡行きに乗ります。品川から乗った列車の車掌さんからこの静岡行きやその先静岡で連絡予定の浜松行きの乗り換え案内があったので18きっぷシーズンだなぁと。。。

最初は名古屋の方まで出て熱田神宮にお参りすることも考えたのですが、名古屋にはこの間行ったばっかりであるのはもちろん、せっかく18きっぷを持っているならばいろいろな駅で降りたかったというのもあったので富士で降りて身延線西富士宮駅を目指します。

身延線は初めてです。普通に乗り潰してもよかったのですが、当初の目的通り御朱印巡りです。

2両ワンマンのくせに富士宮まで複線なんですね。10両ツーマンのうちの最寄り路線はなんだか負けた気分です。でも乗ってて分かりましたが、意外と都会なんですよね。住宅地の密度が想像より高かったのが印象的です。

富士宮からさらに1駅行った西富士宮で折り返す列車も多いです。

という訳で終点の西富士宮駅です。9:10ごろの到着でした。ここからは「富士宮」の地名の由来となった神社である駿河国一之宮 富士山本宮浅間大社にお参りします。一の鳥居はぶっちゃけ富士宮駅の方が近いのですが、全然遠くない距離となりますので終点まで乗っていました。

晴れて気持ちいい、とか思っていましたが、普通にクソ暑いです。汗が止まらなかったのでいったんセブンに避難しました。ついでにお金をおろし、飲み水を確保しました。それでは改めてお参りに向かいます。

富士山世界遺産センターのところに一の鳥居が立っています。

朱の鳥居と富士山を収めたかったのですが、こんな晴れてるのに富士山だけ雲がかかってしまいました。なんでや!...まあ日ごろの行いが悪かったんでしょうか...

一の鳥居から北側に進む*4と大通りにぶつかります。ちなみに西富士宮駅まではこの道をまっすぐ行けば辿り着くのですが、一の鳥居から巡りたかったのでこの道は使いませんでした。

この場所でまっすぐ北側に正対すると二の鳥居です。私の認識ではここから俗世を離れて神域に入っていくものとなっています*5ので、ここからいよいよ神社の神秘的な勢力圏になっていきます。背筋が伸びますね。

やっぱり富士山は見えません。

本殿です。神社は基本的に真正面から写真を撮ることが失礼に当たるとされているので、参道から少し外れた場所から撮影しましょう。これは参拝マナーです。

さてこの神社は富士山を神体山とする神社で、山麓のこの本宮と富士山頂の奥宮からなる神社で、富士信仰の中心地です。御祭神は木花之佐久夜毘売で繁栄の象徴の神様です*6木花之佐久夜毘売命は桜の神様でもあるため、境内には多くの桜の気が植わっています。生憎この時期は桜の時期ではありませんので再履修案件。身延山久遠寺の枝垂れ桜とともに見てみたいですね。

 

というところで参拝を済ませて御朱印を頂きます。

「富士山本宮」の文字がかっこいいですね。日本のシンボルの一つにも挙げられる富士山を頂く神社の御朱印ですので、他の神社と比べても存在感が桁違いです。

湧玉池だと思い込んで写真を撮ってきましたが鏡池でした。どちらにしろ透明度が高く、きれいな池ですよね。

流鏑馬像です。特に誰という訳では無いようです。この後静岡県観光協会から観光調査の街頭アンケートを受けました。個人的にはぜひこういうのには積極的に協力したいですね。

昼10:40を回りました。朝食もろくに食べていませんので、富士宮焼きそばでブランチといこうと思います。ブランチ感は全くないですねw

二の鳥居の近くのお宮横丁には富士宮焼きそばのお店が何店舗か出店しています。私は一番入り口に近かった「富士宮焼きそばアンテナショップ」で焼そばをいただきました。

削り粉の香りがソースやキャベツの甘みを引き立てていて非常においしかったです。さすが日本屈指のB級グルメですね。また食べたいです。

富士山の湧き水もセルフサービスで飲むことができます。こちらもおいしかったです。

 

お腹を満たしたら駅に向かって富士に戻ります。

大宮駅です。

富士宮駅に来ました。西富士宮まで行ってもよかったですが、近かったので富士宮に来ました。意外としっかりした駅ですね。

富士宮駅前です。一個前の写真と合わせてめちゃくちゃ田舎っぽい上尾駅って感じですね*7

 

これは反対方向の列車。

戻ります。軽快という言葉が一番しっくりきますね。心地よく走ってくれます。

富士駅です。ここから三島を目指して東海道線を戻ります。この時間のこの一帯は3両編成が多く、ちょうど午後の部活へ向かう高校生のラッシュでしたのでそこそこ混んでいました。

三島に着きました。真っ昼間で爆裂クソ暑いですが三嶋大社まで歩きます。まあいうていずっぱこ1駅分くらいなので距離的には大したことないです。距離的にはね。気温がバカなのできつかったです。

市内には柳が立っていてめっちゃいい雰囲気です。京都っぽいですね。

という訳で三嶋大社です。こちらは表参道では無いので、もう少し南下します。

こちらが三嶋大社の表参道です。イベントをやっているので子供連れの家族で賑わっていました。まあ静かで厳かな方が観光的にはいい雰囲気とか思う人も多いかも知れませんし、実際私も人混みはあまり得意ではありませんが、神様的には基本的に賑やかなのも全然ウェルカムなので*8まあこういうのもいいことなんじゃないですかね、地域交流の場としても神社ってうってつけの場所だと思いますし。

イベントを通過して境内を進んでいきます。

イベントついでにお参りしている方も多かった感じでした。

伊豆国一之宮 三嶋大社です。大山祇命事代主神をお祭りしている神社ですが、御祭神については「三嶋」が「御島(みしま)」に通じ、伊豆諸島の神様という説もあり、かつてから様々な学説が対立していました。結局表向きには前者の二柱ということになっています。

お参りのあとは御朱印を頂きます。シンプルイズザベストという感じですね。飾り気がなく気高い感じがします。

家の先に水路が通っていて、そこに湧き水が流れています。野菜を冷やしたり、足を突っ込んだりして涼んでいる人もいました。自然水源をある程度自分たちで自由に使えるのは羨ましいです。憧れるなぁ...

私が足を突っ込んだらまあ怒られるのでひいこら言いながら駅まで歩きました。スタバのフラペチーノでも買おうかと思いましたが、夏の昼下がりの地方都市のスタバが空いているはずもなく*9、麦茶で我慢しました。

当駅始発で涼むのがおすすめです。

電車が来るまで時間が合ったので、始発の富士行きの車内で熱海行きを待ちました。

外で待ってたら多分蒸発してたと思います。まじで暑かった。

熱海からはJR東日本に戻って伊東線に乗ります。意外と長い6両編成の電車です。東京方面から来る10両編成が最長で、4両や8両も営業するので、意外といろいろな電車が入ってきて面白いと思います。

1駅乗って来宮駅です。まだ東海道線が横に通っている区間ですね。この駅で降りた理由は、関東近郊屈指のパワースポット、來宮神社*10にお参りします。漂着物を祀ったのに始まり、祭神を木の神五十猛命とするなど、キノミヤ信仰が顕著に認められています。また、五十猛命の他に日本武尊(ヤマトタケル)と大己貴命(オオナムチ)*11をお祭りしており、御祭神の格式高さや境内の神秘的な雰囲気に魅了されてお参りに来る方も多いそうです。

新幹線の高架下をくぐるとすぐに、鬱蒼とした神社の森が見えてきます。ただならぬ雰囲気が伝わるんじゃないでしょうか。

鳥居をくぐるとこんな感じです。頭の悪いくらい暑い中、こういう場所で涼めるのでうれしいですね。ちなみに神田神社なんかもそうですが、社務所が雑居ビルみたいになっていて、クーラーで涼んだり、カフェが併設されていたので飲み物やお酒を楽しんだりできます。

富士山本宮浅間大社三嶋大社とお参りしましたが、観光客の多さはここが一番ですね。

拝殿からさらに奥まった場所に來宮神社の見どころの、天然記念物「阿豆佐和気神社の大クス」を拝みに行きます。ここは明治維新後に「阿豆佐和気命神社」に比定されたため、「阿豆佐和気神社」を名乗っていた時期が一時ありました。今はこの大クスと神社発行の冊子に名前が残る程度となっています。

こちらが大クスです。巨木すぎて写真に入りきりません。とりあえずしっかりパワーを頂いて帰ります。

御朱印を頂いて帰ります。絢爛たる御朱印ですね。今回は摂末社の参拝は場所がわからなかったので諦めたため、本社の御朱印のみを頂いて帰ります。

そういえば在来線側をくぐるときはこんな感じのトンネルになっています。いや同じ意味でも「隧道」といった方がしっくりきますかね。ちょっとこれについては何の情報も出てこなかったので、まあなんも考えずにくぐりました。

ここからはまた丹那トンネルをくぐって沼津へ、御殿場線経由で帰ろうかと思います。

ぶっちゃけ熱海始発の上野東京ラインで帰ろうかとも思っていましたが、御殿場線って乗ろうって思いたたないと一生乗ることが無いのでは、と思い急遽沼津方面の電車*12に乗り換えました。

帰宅時間帯に当たってしまい、学生で混雑していました。

裾野や御殿場でだいぶ空いて、初めて撮った写真がこれです。ほぼ神奈川やんけ。

谷峨谷峨谷峨谷峨谷峨谷峨谷峨谷峨谷峨谷峨谷峨谷峨

という訳で神奈川県に帰ってきました。ちなみに弾幕の元ネタである広島の「矢賀」は「や↓が↑」ですが、こっちの谷峨は「や↑が↓」です。丹沢の入り口の駅ではありますが、丹沢でキャンプする人は車利用が主だと思いますので、あまり観光客の姿はありませんでした。

小田原市まで帰ってきて下曽我駅です。ここのちょっと南に横コツでおなじみのJR東日本国府津車両センターがあります。ここではバカ停が挟まるので、駅前の自販機に飲み物を買いに行きました。

神奈川県に入ってからというものの急に天候がカスになって萎えています。国府津駅のホームの屋根もあんまり優秀ではないので乗り換えまでは天気が持ってほしいです...

あ ほ く さ 。

ゲリラ豪雨直撃です。しっかりびっしょびしょに濡れました。キレそう。

三島や来宮では暑い暑いとさんざん喚き散らかしましたが、雨だし濡れたし寒いったらありゃしません。電車がきてやっと雨が凌げると思ったら、当たり前ながら冷房が効いているので死ぬかと思いました。

雨雲レーダーを見ていないのであれですが、これはしばらく止みそうにないですね...

晴れました。ここは二宮付近です。即ち小田原市の、強いては小田原市東部の国府津隣町です。超局地的な雨でした。ムカつきますね。

藤沢です。完全に晴れです。さっきの集中豪雨は何だったんですかね。

あとこの時は寒川に行ってもよかったな~とか考えていました。

大船です。ヤードの跡地?かなんかは分かりませんが、こういう古い線路が残っているので、関東近郊の車窓の中でも上位に食い込むお気に入りスポットです。

尾久です。

その後はゲームしたりTwitter見たりして過ごし、危うく大宮で降りそびれました。

高崎線直通なら最悪宮原から歩けるのですが、乗っているやつが宇都宮線直通なので危なかったです。

 

というところで今回は終わりです。神社巡りってどうしてもまじないの類いや明確存在が立証されていない神々を書かなくてはいけないのでどうしても興味のない人には胡散臭い書き口になりがちですね。再度申し上げますが、私は神道関係者でも信者でもございませんのでその認識でお願いいたします。

それでは、関西ビッカメも頑張って書きあげたいと思っていますので、引き続きよろしくお願いいたします!

*1:N'EXだったり中央線だったりで4本ぐらいホームを跨がなくてはいけません。

*2:この池袋行きは4番線で折り返します。

*3:ワンチャンこっちの方が早い列車に乗れるらしい

*4:神社は基本的に南向きで建っているので、北側に進む=神域に入り込むということになります。

*5:エキセントリックでアンサイエンティフィックな怪しげなことを書いていますが、別に宗教的な主張をしているつもりは毛頭ありませんし、私は神道信者でも何でもありません。

*6:木花之佐久夜毘売は邇邇芸命から求婚を受けた際、彼女の父の大山津見神はそれを喜んで、姉の石長比売と共に嫁がせようとしましたが、邇邇芸命は醜い石長比売を送り返し、美しい木花之佐久夜毘売とだけ結婚してしまいました。父神の大山津見神はこれを怒り、私が娘二人を一緒に差し上げたのは石長比売を妻にすれば邇邇芸命の命は岩のように永遠のものになるはずであったのに、木花之佐久夜毘売のみを妻にしたため、木の花が咲き誇るように繁栄はするだろうが、その命ははかないものになるだろうと語ったという神話が存在します。天皇をはじめ人間が死ぬのは邇邇芸命が面食いだったせいであるというのが日本神話です。

*7:上尾と人口は10万人くらい違いますが...

*8:天岩戸神話で宴をやったり、神楽を奉納したりするのが典型例

*9:中途半端な地方都市では屯する場所が無いので、スタバは主に若者で賑わいがちな印象です。

*10:「来」が旧字体が正しいそうです。「神社」は新字体でもいいようですが。

*11:一般には大国主命として知られる、日本神話の中でもトップクラスに格式高い神様。ちなみに名前に「ムチ」とつく神様は他にオオヒルメムチ、ミチヌシノムチ、ヤシマムヂなどがおり、そろいもそろってめちゃくちゃ位が高いです。

*12:浜松行きだった気がしますが、島田行きだった気もするので明記しません。